2010年6月 1日
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「紫陽花」よひらの花
6月になると梅雨の季節になります。
「今年もうっとうしい季節になったなあ〜」
という会話が聞こえてきそうですが、そんな季節に人々を楽しませてくれるのが、紫陽花の花です。
この花ほど雨が似合う花は他にはないでしょう。いいえ雨とお揃いになっていると言っても過言ではありませんね。
花びらが雨にぬれ、その上をカタツムリがゆっくりと散歩している様子を、小さい頃に誰もが一度は絵に描いた事があるはずです。
倉敷でも美観地区の掘り割り沿いの、緑の柳並木と紫陽花は雨によく似合います。
◆紫陽花あれこれ|古典文学|◆
「あじさい」が万葉集に見られるのは2首のみですが、平安時代以降にはかなり見られるようになります。
つまり紫陽花は日本には昔からある花なのです。
「あぢさゐの 下葉にすだく蛍をば 四ひらの数の添ふかとぞ見る」
(藤原定家)
(訳)
日も暮れてあじさいの花も夕闇に沈んでいきます。
蛍が飛び始めあじさいの下葉に集り光りだすと、あじさいの花が増えたのではないかと見違えてしまいます。
それほど、あじさいの花は可憐で美しい。
◆紫陽花あれこれ|はなびら|◆
さて、この紫陽花の花ですが、みなさんが「花びら」と思っているのは実は装飾花で、花は真ん中の小さな部分です。
この花びらと思われている部分が4枚あることから「よひらの花」とも言われています。
◆紫陽花あれこれ|語源|◆
また「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」がなまったものと言われています。
漢字表記に用いられる「紫陽花」は、その漢字を見ただけでも条件反射で、青紫色の美しいあじさいの花を思い浮かべてしまいますが、実は唐の詩人・白居易が別の花(ライラック)に名付けたものを、平安時代の学者・源順がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったとされていますので、やや複雑ですが今ではすっかり「紫陽花=あじさい」ですね。
◆紫陽花あれこれ|花言葉|◆
女性なら気になる花言葉ですが、花の色が白から青紫色、紅紫色と変わっていくので「移り気」と言う嬉しくない花言葉ですが、土壌が酸性だとブルー系にアルカリ性だとピンク系に自分に与えられた条件・環境に適合性があるという事から、「元気、辛抱強い」などもあります。またたくさんの花が集まっている事から「 一家だんらん」「家族の結びつき」を象徴する花でもあるという人もいます。
◆紫陽花あれこれ|薬用?毒性?|◆
紫陽花を薬用に使うと書かれた書物もありますが、最近では飲食店での食中毒のニュースをよく耳にします。料理の飾り付けとして花も葉も使われる事がありますが、食用しない方が無難でしょう。
◆倉敷の紫陽花の名所|種松山|◆
種松山公園西園地には1万3,000株の紫陽花が植えられています。紫陽花小径も整備され、ゆっくりと鑑賞できます。

整備された紫陽花小径/種松山
◆倉敷の紫陽花の名所|安養寺|◆
約2,500株あり、多品種の紫陽花を見ることができます。
安養寺 茶室前
安養寺 道祖神と紫陽花
◆倉敷の紫陽花の名所|自在寺住心院|◆
倉敷市木見にある“花の寺”で、住職が丹念に育てた花々が見事です。
6月初旬は800種類の花菖蒲が、紫陽花は中旬頃からが見頃で、70数種類の珍しい花を見ることができます。
住心院 6月初旬は花菖蒲が見事
◆倉敷の紫陽花の名所|愛宕山公園|◆
倉敷市街地や高梁川を望む事ができる素晴らしい公園です。
隣接したふなおワイナリーでは船穂産マスカットを使ったワイン工房の見学もできます。
◆雨の日の倉敷での過ごし方◆
6月は梅雨のせいもあり、普段より観光客も多くなく、倉敷の町をゆっくり楽しむことができます。
雨の降る日には、思いきって時間をたっぷりつくり、洒落たカフェでゆっくりと小説でも読んでみてはいかがでしょうか。倉敷はそんなスローな時間が似合う町です。